2023年5月16日 (火)

出会った、また1曲と

近づいているライブの選曲構成について

テーマ性を決めて実施するライブの中でも、今回は久々に「マリンバシアター」として構成する要素が強くなります。

誰もが予想するかもしれない駅や列車の登場する曲もありましょう。でも、きっと予測のつかないものも選ばれている、ことは確かであります。

昨日も出会ってしまった、、その曲をずっと高校生の頃からピアノで弾き歌っていたのに、気づかなかったシーン。

踏切の向こう側にいるだれか、、、そうか、そうだったのか、この曲の伏線はここに繋がっていたのか、、という驚き。

歌詞は12行くらいの短さでありながら、そこに言葉の魔法を置く優れた作詞、、

出会っていた曲でも、真の意味で新しい出会いをした曲。

そして私にとって大切な試みは、そうした曲を木片マリンバで、どう合体させるかということ。

その楽しみと苦しみを得ながら、一つのカバー曲として心が穏やかに着地するところを見つけるまで、、時にその曲の切なさに苦しくなって練習が止まってしまうこともありながら。

気持ち良い朝の中、、

私の列車を走らせよう、、今日は今日なりに

そして、読んでくださる方にも、さまざまな駅からの発車、さまざまな列車の旅が生まれますよう。。

小さなマリンバシアターに、お越しくださる方、、楽しみにしていてください。

きっといい列車の風景

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2023年5月 9日 (火)

マロンマロン

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静かな森にて、音を奏でる

初めて会う人とも奏でる

散歩の夫婦さんが、足を止めてそのまま、最後まで聴いてくれた

2回とも聴いてくれた方が、帰りにはアルバムを1枚大事に手にとって、買ってくださった

どこかの部屋で聴いてくれているだろうか

 

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土にまみれて、虫たちもコロコロ動き出して、自分はもう、その草むらにて音という存在のしもべのようになる

木はじんわりと、忍耐強く、「打ちなさい」と語っているようで

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小さなマリンバは、マロン、マロンという感じの響きで外気に触れた喜びか、、

あの主張されるキンキンした強がりの室内で聴く音ではない

部屋に戻った楽器たちを、いつになく磨いてみた

木の実の一つ一つを鳴らしながら、、

土の上にいた楽器たちが、誇らしげな表情を見せている

何かを待っていたのかもしれない

私もその何かを

待っていたのか

2023年4月28日 (金)

Forest_Marimba

この春に関わっている緑のアート、峠の美術館春祭りの終盤でリクエストいただき、野外ライブを行います。

タイトルは

森を聴く、風と奏でる

FOREST_MARIMBA

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形を決めたライブではなく、この企画に関わった出演者たちがフリーに演奏、セッション、参加者との音の戯れ、

森の中で自由な集い、音で交わるという主旨のもと、音を遊ばせます。

中心メンバー的に4人の名前をあげていますが、実は初めて会う人もいます。

20代前半のような感覚を思い出します。ゲリラ的であったあの時代、音出しに垣根を持たずに即興などに向かう気持ちが楽しく、そして街角で 聴くジョン ゾーンのサックスのような音に憧れたり、舞踏をする人に即興を求められたり、素材を与えられて自由な発想でそれを扱うことを許されたあの時間、あの場所、、

まだ自分の道すら見えない、音を出すことの怖さも知らない、繋がるという言葉を安易に使う今の時代ほどに「繋がる」ことを必須性と謳う瀕死の社会状況でもなかったような時代、、に、私はもっとフットワークの軽さだけを使って舞い飛んでいた。

それは、、よかった。

軽はずみであろうが、安易であろうが、行動と音出しという自由精神、開放と心身の不安さえない若さにいたこと。

眩しさの中、透明すぎる光の中、遠くは見えていないという未熟さ、その奔放さに疾走するような快感を味わえていたこと。

を、今、思い出します。

あの時と同じ走り方ではないけれど、随分と時間を経てまた初心ということでもないけれど、語法を少し変化させた自分がどんな自由さをまた見つけるだろうか、、素になる、でもゼロではない自分を遊ばせてみたい。

 

 

 

 

 

2023年4月10日 (月)

龍見寺でのライブ2023

2年間、お休みしましたが、2023年6月11日、再開します。

4月11日、ご予約開始です。

ご案内のQRコードを読み取りからのお申し込みが確実ですが、いつも通り、電話やメールでも受け付けております。

詳細を明日以降、アップします。

ひとまず、以下のご案内フライヤーをアップいたします。

今日は、2ヶ所の通院で、ちょっとヘトヘト。

でもいち早くお知らせしたく、ブログにて〜〜

 

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2023年4月 7日 (金)

鎌田鳥山でのセットリスト&photos &、、、

新谷祥子木琴歌唱コンサート

2023年4月5日 鎌田鳥山本堂 15時開演

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祈りの森(新谷祥子)

そっとうた(谷川俊太郎のわらべうたより)

それだけのこと(新谷祥子)

チルドレンソングスより3番〜芽吹き〜(チックコリア〜アレンジ新谷)

カナリア(井上陽水)

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小さな空(武満徹)

三月の歌(武満徹)

Close to You(バートバカラック)

空へ(春日博文、加治木剛、カルメンマキ)

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遊    (ゲスト:佐藤康子 25絃箏、17絃箏

遊びをせんとや生まれけぬ(梁塵秘抄より)

ブレヴェール詩集より祭、フィエスタ、それでも祭りは続く(ジャック・プレヴェール詩集より、小笠原豊樹訳)

鬼遊び歌(新谷祥子)

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戦争は知らない(寺山修司、加藤ヒロシ)

風が吹いている(新谷祥子)

抱きしめあって眠るだけ(新谷祥子)

グリーンフィールド(新谷祥子)

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アンコール

送り出しバラフォン、感謝の歌(新谷祥子)

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佐藤康子さん美しい琴の音、そしてその感受性、優しさ、ありがとうございました。

佐藤さんはこの峠の美術館春祭りの音楽ディレクターでもあります。毎日誠心誠意での音楽見守り、頭が下がります。

そんな中でも、kotoに向かうソウルフルな演奏、また一人素晴らしいプレーヤーと巡り会えた喜びにいます。

そして、、建築家、月舞台の落合俊也氏、鎌田鳥山のカフェマスター、美味しいコーヒー、会場のお見守りをありがとうございます。

音響や楽器ケアまで舞台監督も、今回初めてお目にかかった門脇央知氏、何事も肯定的に受け止めてくださるそのお心、感謝。

新人打楽器奏者の末宗君、汗いっぱい楽器サポート一日中、一生懸命ありがとう。

そしてそして、何よりこの日を楽しみにしていてくださったご来場のお客様、友人、、ご事情あってご来場はできなかったけど、応援してくれる方々に心からありがとうございます。

そしての最後に、この場所、人へのご縁を作ってくれたサウンドデザイナー、故岡田晴夫氏に心より哀悼の意を表します。開幕の音源は岡田さんが録ってくれたゴングや鳥の声や、ログドラムなど、、そこから始まりましたよ〜と空に叫びながら、、本当は、この日も会場で音源を流してくれていたに違いない岡田さん、、

今頃、何を聴いていますか?

今頃、編集作業、即刻で送ってくれたんでしょうね。

しみじみとしますけど、、そうじゃなくね、生きている人たちが、それを何かの証として、息するように普通に、一つ音の輪を授けてくれた人の力、愛、情熱を思い出すこと、そこから生まれるものがまたある、そういうことでありますね、、岡田さん。

明日は、この場所の野外ステージでブルースハープの西村ヒロさんとちょっとだけバラフォンで共演しますよ〜〜

ほらね、、また、きっと、鳥たちが寄ってきますね。

 

2023年4月 2日 (日)

森林浴と音楽を 4月5日

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4月5日、木琴歌唱コンサート近づきました。

普段の大きなマリンバから離れて、40年以上前に購入した小型マリンバを使います。

実家から東京に運びました。最初は東京に置いていた楽器ですが、久々に古巣に戻ってきた、という感覚です。

木琴歌唱という言い方をしたのは、このように小さな木片を並べて素朴に歌いたい、という意味あいで、また演奏場所の鎌田鳥山のムードには大型はちょっと大袈裟にも見えますので、、

音をたくさん打つ必要はなし、吟味して音を選ぶ、小型マリンバが知らせてくれること、今回発見したことは多く。

いつもとちょっと視点を変えた弾き歌い、、

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今回は4つのテーマで展開するライブです。「関空遊言」

その「閑」で登場させるりん、磨いてマレットも調整して(切った!)程よい音になりつつあります。

仏具として使うおりんではありますが、これまでも音具としていつも隣に置いている、親しんでいる楽器の一つとして使います。

どう使うかは、聴いてのお楽しみ、、とさせていただきます。

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長い旅から戻ったら、私を迎え入れるように玄関で咲き誇っています。

もっとも、お隣さんが時々水やりをしてくれます。。ありがたい。

4月5日はゆったりいい空間で聴いていただくことができます。

長沼公園、ハイキング、散策しながら、森林浴、いい季節です。

2023年3月17日 (金)

一つの場、春一番

音窓ARAYAの3月は、ご予約のお客様がいたらそのグループさんと日程を決めるという方法で開催中。

春一番のかわいいお客様は保育園児12名。24の瞳と共に。

いつもお土産のお菓子選びに迷ってしまうのですが、エイヤーっと、新谷はクッキーを手作りで用意しました。っていうほどのことでもないのですが、母が残してくれた昭和時代からのオーブンが活用できるので久々にクッキー型などを探しに出かけて、グラニュー糖の代わりにオーガニックシュガーというものであっさり味、子どもには甘さ足りずか、、でも手作りは疲れも吹っ飛ぶ、、そんな感じでコンサートも80分近く!!(保育園児には通常45分)

 

子どもたちは、まだ帰りたくない、もっと叩きたい、もっと聴きたい、今日のこと忘れないよ、、

このコトバがある以上、求められたら、とことんしなやかに、活力、滋養、心身健康維持、などなど、持続可能な人間力が任務か、、こどもたちと過ごす時間の責任、その意味、価値を音出しの終わりにいつも感じますね。

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春は花粉症に悩む季節ですが、今年は都心部から意識的に離れ過ごしています。

実家に長く滞在するのも、そういう意図でもありますが、小さくともホットな時間、長い冬の後にやってくる笑顔に会いたい、そんな思いもあるのかもしれません。

赤ちゃんとママ、そんなグループさんもやってきたら楽しいだろうと思っています。先日は一組だけの親子さん、それはそれでしっとりいい時間でした。

さて、4月5日の八王子鎌田鳥山での演奏も近づいてきました。詳しくはホームページのコンサート情報をご覧いただければと思います。ちょっとした変化球になりそうなコンサート。ぜひ、ぜひ〜〜

 

 

 

2023年3月14日 (火)

跳ねる兎、飛ぶ鳥

簡素ながらも、テーブルに食事を並べるプチ幸せで、使っていない食器を引っ張り出したり、未知の調味料にチャレンジをしてみたり、まあ、失敗もするけれど、、それなりに楽しい未知数が待っていることにもなる。

昨夜は尊敬する年上の女性と小さなディナータイム。短い会話でもいつもぐっと深く濃い時間になる。兄弟姉妹のない私には勝手に姉のような存在だと慕っているけれど、、、

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いつも手土産をいただいてしまうのですが、それがまた美しい玉手箱のような菓子。

京都俵屋吉富の福はねうさぎ、ボンボン。見る味わいです。口に一つ含みたいけれど、ちょっと勿体無い。笑

この小箱ひとついただいただけで、また京都行きたい熱が高まります。

今日の故郷は快晴。まだ肌にぶつかってくる風のつーんとした軽い痛さはありますが、残雪と北帰向前の白鳥や雁の準備飛行?を見上げたりするたびに春が近いことを知らされます。

あの鳥たちの鳴き声は切ない、、仲間と交わし合う声ではあろうけど、また寒い地へ向かう、そのとてつもない旅の長さ(人間目線の)への覚悟の叫びか、、

湖畔や川辺で漂う白鳥ではなく、もっぱら餌の確保に忙しい地上の白鳥たちが、夕暮れには優雅に羽を広げて舞い去る姿、、

美しく強い生き物たちをみる故郷の時間、自分は何をする人ぞ、と考える時間もまた、真に意味ある時間なのでしょう。

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姉さんが言うことには、薄いブルーに描かれている絵はお月様とススキ、なのでは、、と。

ぴょんぴょん、、何みて跳ねる。

 

2023年2月27日 (月)

春はここから「木琴歌唱コンサート 」

本日二つめのブログ投稿です。

4月5日 新谷祥子 木琴歌唱コンサート「閑・空・遊・言」のご案内

自分の住む街に素敵な場所があります。都立長沼公園の丘の上、、散策コースの途中「鎌田鳥山」

ここはジブリ映画「千と千尋の神隠し」の舞台のヒントにもなった場所。映画に看板も映っているようですからもう一度観てみようと思います。

駐車場やバス停から小高い丘へ数分歩くという行程は演奏会場としては珍しいお誘いにはなります。安全な靴でお越しください。タクシーをお使いになっても駐車場からはちょっとした山登り(軽いから大丈夫)

大型のマリンバを運ぶことも難しく、そしてその理由ばかりではなく、この伝統的な木造建築には小型のマリンバや他の打楽器が似合いそうで、今回はあえてミニマリンバを運びます。タイトルも木琴歌唱としました。

椅子席ではなく、畳の上に座って聴いていただく形。新緑を浴びながら音を楽しんでいただくために今回は4つのテーマで構成します。

「閑・空・遊・言」

この出演のお誘いをくださった箏演奏家の佐藤康子さんともちょっとだけ共演します。3月26日から5月7日まで繰り広げられる、この環境を使ってのお祭り。

「緑の森のアート 峠の美術館 春祭り」

ご予約をお待ちしております。QRコードから簡単にご予約可能ですが、わからない、という方は

shokoaraya@icloud.com でも受け付けしております。

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以下のQRコードで、4月5日の入力欄(お間違えないよう)からお名前、メールアドレス、ご来場人数などを入力するだけですが、最後には画面をスクロールし最後の送信ボタンを押してください。予約が完了されれば、メールに返信が届きます。

代金は当日受付でのお支払いとなります。

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ダークレッドな夜に

今日で配信アーカイブも終わります。海外からご視聴くださった方や、長く音信不通だった方からの連絡、以前の教え子であった現在は支援学校教員の言葉の重さ、美しさ、などに、ブルブルと涙しながら今日。

昨日は心身の状態をいつも打ち明けあっている友人とカフェ朝食会、そんな会話の中で気付かされる小さなことの一つ一つが今は深く染み入ります。

新曲「ダークレッドな夜に」は好きな1曲に仕上がりました。最初はちょっと音程を掴む難しさで苦戦した歌い方になってしまったことは猛反省。

この歌詞の最初が「ルビをふってちょうだい、、」なのですが、、もうお気づきの方もいると思いますが、ルビとはフリガナをふる、という意味ですが、「ルビーの石」への連想があります。その石の色彩をダークレッドな夜へと結びました。って、こんなマイナートークですみません。会場照明はそんな色で落ち着かせてエンディングになっています。

歌詞についてちょっとした打ち明けするトークも楽しいものですね。この曲はいつかレコーディングできるように邁進、邁進💓

あ、テーブルのお花もダークレッドな感じです。😅

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2023年2月25日 (土)

希望というビート

はっきりとはトークでは言わなかったことですが、3回目のマンダラからの配信ライブで私は「希望」を歌っているように感じます。

作った歌った、今回の歌の中で、「月とブランコ」以外は、、おそらく簡単なカテゴリー語句を使うなら「一つの希望」でありたい。

ライブ前に気づき始めていたけれど、そういうテーマ性を意識したわけではないし、選びたかった曲がこういう流れになった、ということか、、

歌詞の中に「嘆き」はあっても、そこに留まってはいない自分。まあ、少し自分でも驚いているのですが、、、

これまでと違うね、、というメッセージやら、期待を裏切られた、というニュアンスのメッセージ(良い意味と解釈しよう)が多いことも物語っているようです。

身体の使い方、技術の変化とそれに対する心身のコントロール、歌詞とコードの釣り合い方への試行錯誤、楽器を媒介とする「歌」への挑戦は、今こそ充実した時間であるけれども、道標が自分の中にしかない、つまりセルフプロデュースの今、朧げな不安と葛藤。

言葉一つ一つ、音一つ一つが、やっと見えてきた。これが正直なる今回の自己評価。良し悪しではない、何が見えているのか、何に気づくのか、

何を歌うのか、、凸凹だらけだ。。

でも嬉しい。私は終演後にこれまでになく明るい気持ちになっていたこと、、続けていくことの中に、ようやく見えてきたこともある。

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2023年2月16日 (木)

ライブで使う太鼓のこと

練習モードの前にブログページを開きました。

関東は天候も穏やかになりつつありますが、昨日の散歩は風強し。

今日も練習の途中で歩きたい場所へ向かいたい、そんな朝の空気です。

ようやく使いたい楽器も決まってきましたが、楽器は毎日ご機嫌変わります。特に本皮を張った太鼓たち。

調整もしますが、天候に左右される皮の状態、2月は乾燥している時期ですから夏よりは心配はない、、と思いきや、乾燥マックスもよくないわけです。ちょうどいい温度に、何より風を通す作業も必要です。

緩めすぎず、張りすぎず、精神状態への呼びかけと同じだなと思うことたくさん。

以前は日本中旅をした太鼓も、今は同じ場所にずっと置いているので、コンディションはあまり変化しませんが、3年間、使う頻度が著しく落ちていたことが何よりダメージです。使ってこそ、、鳴らしてこそ、、

この太鼓は今地震の災害が大きいトルコ、そして中近東へ続く一帯で使われる太鼓の一種です。

自然災害が膨大な規模に及ぶ、他人事ではありませんね。美しく仕上げられた太鼓、心込めて打ち込みます。

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自分の太鼓コレクションは多くはありませんが、結局手放したものも多いので、今は本当に好きな音色のものを組み合わせて使っています。

私はもともとドラムセットから打楽器への道へ進んできましたが、マリンバ奏者と言われることは嫌いではないものの、やはり打楽器奏者としての視点で鍵盤打楽器への取り組みをしています。打楽器のさまざまな組み合わせを考えて音を作ることがやはり一番好きな作業です。

楽譜指定されたものより、自分であれこれ悩みつつ考える、そういうライブ本番への準備。あっという間に時間が過ぎていく、、、

ちょっと凸凹な音質やらサイズやら、独特の匂いをもった音、楽器も出逢いであり、自然に好きなものを近くに置いている今。使い方は毎回工夫していますが、来週の配信ライブでは手順一つで新しい音感覚が生まれます。

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では、またあれこれ悩みながら、いい音探し。

良い1日を〜〜!

ライブ情報です。

↓↓↓

https://eplus.jp/sf/detail/3793480001-P0030001

2023年2月 8日 (水)

記される音、関わる空間

ちょっと前のニュースですが、ノーチェックでしたので、今頃の記録、お知らせです。

嬉しいことが二つ。

老舗雑誌月刊「ステレオ」2023年1月号、今月の話題盤『日本のポピュラー』ページにて、新谷祥子ライブ盤JOURNEYがピックアップ!

増渕英紀氏の文章が嬉しいです。その文の抜粋部分、私のホームページVOICEに紹介させていただきました。作品が記録されることは作り手としてこの上ない喜びです。

このライブ盤はこれまで制作したアルバムの中でも一番のご購入枚数となっており、手にとって下さった皆さまへ心からの感謝を申し上げます。

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そして、もう一つの嬉しいことは、2021年に音制作で参加した企画が、2022日本空間賞入賞とのこと。

マリンバとピアノ、打楽器での音、BGMほどの音量ではなく、会場には静謐に環境音として流れておりました。この音編集に膨大な時間をかけていたのは、昨年急逝されたサウンドデザイナー岡田晴夫氏です。本来なら岡田さんからの連絡が入ったであろうこの受賞のお知らせを、随分と時間も経た昨日受け取りました。音は第一義的ではない扱い、それでも音の時空を専門とする岡田氏からのお誘いが嬉しい仕事でした。

表参道のモダンなビルの上階に設えた空間、そこのベランダ庭園から見た都心の風景を思い出します。人の行き交う都心の中に、小さなオアシス、そして新しい試みをする人たちの行き交い、音の意味、環境と音のこと、さまざまな課題を、うーん、もっと岡田氏と語ってみたかったと思います

 

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2023年2月 1日 (水)

森へ行こう

ちょっと先ですが、4月に演奏する場所へ、、

昨日まで体調を崩していたので、もうそろそろ外気を浴びたくなり、花を買い、空を見上げて、

枝の強さよ、、

樹木の静謐さよ、、

坂道の切り株、打ちたくなる衝動。

ちょっと腰掛けようか、

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風の揺らす音を聴いて、光が追いかける、何かを、

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この階段の先に、、、何を想うだろうか。。

今日のひんやりした空気よりは穏やかになっているだろう、その隠れ家のような優しくおいで、と言う、屋根

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誰もいない時間、インスピレーション、声、木、人、石ころ、葉っぱ、、

一人旅をする時間が待ち遠しい。

誰かがそっと聴いてくれる空間を創り出せるかな、、

 

2023年1月20日 (金)

チャボさんと早川さんとワタシ

さあさ、皆様、明日よりご予約開始となります。

デュエットからトリオ、、「3人で奏でまSHOW」へのステップとなりました。

ベースの早川さんともご一緒できるなんて。マリンバのアプローチもこれまでのチャボさんとのデュエットから変化しそうです。

ぜひ、この稀有なる調べ、をご一緒に。

ご予約情報は

無観客生配信、これまたプレッシャー続きですが、、、発信できる喜び。
自分のソロパートの選曲、迷い続けながら、、今、歌うことは幸せ。

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2023年1月17日 (火)

集合〜!

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冬の体育館、大型ストーブあってもなかなか暖まらない。

子どもたちが集まってくる時間。ワイワイドキドキの表情を見せている様子です。

マスク生活、黙食の小学生にやってきたこの時間。生演奏。振動が伝わって、みんな驚いているのか、真っ直ぐステージを見ています。マスクの上の目だけで彼らの輝きが伝わってきます。

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学校の状況は、音楽鑑賞会などにまで余裕がないという本音を聞きます。タブレット環境のための経費の優先はそちら、と聞いては、あれよあれよと、文化活動がバサバサカットされ、これは日本の文化力の弱さをさらに悪化させているのではと感じます。

今日のこどもたちを見ていればわかります。彼らに必要なことは何かということ。こちら目線の文章でしょうか。そうかもしれませんね。

でも機会あれば願いを言い続けるのもこちら側の役割かもしれません。なんとか生演奏の一つでも子ども時期に体験ということを作るのは大人。こちらの想いと、そして現場の熱意ある先生との思考交換、つながり、、それを大切にしていきたいと思います。

私は環境問題などには関心があっても個人的な努力をするだけで、大きな力を示すことはできない。ならば、やはり音楽の力。音の波動を生かすこと。

この身体の力がある限り、生きた音を作り、渡し、続ける意味。今日も新たに感じた寒い日、、午後。

スタバのデカフェ、体をあっためて帰途へ。

 

2023年1月16日 (月)

時を経ても、、

たとえ、子どもが成人しても、それまで培った土壌に戻ったり、新しい人と交わったり、というのは嬉しいことです。つまりは繋がりの恩返しのような時間でもあること。

セイロで餅米を蒸す、餅をつく、味わう、昔なら薪ストーブから煙がもくもくとあちこちに見えた光景かもしれませんね。

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そんな時間の合間に、小雨降り出し、瞬く間にブルーシートのステージが。

ブルーの光の下はちょっとしたコスモ。晴れても、雨でも、子どもたちは居場所を失わない。

隠れ家のような竹藪の向こう、、

住処というのは開拓してこそ、、自分にそれが無理なら、どこか拠り所を探すもよし。

野外活動に消極的だった自分を、子どもが、子どもたちが導いてくれたんだな、と感じた日曜日。

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2023年1月11日 (水)

フワッと、故郷。

正月の墓参り時の花は雪に埋もれて、、再び1週間後のお墓参りは雪にそのまま百合とカーネーション、お線香も真っ白な雪の上です。

江戸末期あたりからの古いお墓が3つ、そして母の代で作ったこの新しいお墓が中央に、古い方はすっぽり雪に覆われてしまいました。小学校1年の時に十勝沖地震で倒れた墓石を、父と翌日直しに来たことを鮮明に思い出します。他のどの家の墓石も倒れていたあの風景、子どもながらに自然災害の怖さに直面したものです。父が真剣な表情で一つ一つを起こしている姿、寡黙だった父が静かに一人で作業している姿。お墓って大事なものなんだと感じさせてくれたこと、うっすらと、、

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さて、3日間のホームライブ。数年前から継続してきた家に人を呼んで行うというこの形式。お正月に企画するのは初めてでした。

どれくらい雪が積もって、風嵐などであれば、やはり家に来ていただくことは難しいかもしれず、判断もできないままお誘いしていましたが、こちらの心配をよそに、3日間は雪も止み、皆さん明るい表情でやってきてくださり、ほっとしました。ありがとうございます。

生の音、そばで演奏が聴ける、これは贅沢だと叫んで帰って下さった方も。これを継続してくれてありがとう、という声が今までで一番多かったライブでした。正月はむしろ家に閉じこもっているから、こんな機会は最高だと言ってくれた友人は常連。音の調整(音響)、選曲、トーク、声の使い方、などこれまでよりは自分でも充実した内容ではあったけど、いやいや、精進精進。

家であろうが、心の準備、音の準備はハイステージであることに違いありません。小さな空間にもさまざまな計算を施して音を鳴らします。それらが少しばかり調整可能なレベルをもちえてきているかもしれない、と感じたライブでした。

2日目は八戸市から打楽器奏者の佐々木啓恵さんが聴きにきてくれて、アンコールは飛び入りでお願いしました。私のカホンを素晴らしい音色で奏てくれました。故郷に打楽器仲間がいることは心強いですね。

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家での過ごし方、じっくり本を読みたいという気分はありながら、やはりこの体を使いたい、音を奏でたい、人を迎えて分かち合いあい、自身の弾き歌い、創作を継続する磁場としてもう少しその先に何があるかを知ってみたい。。。好奇心ゆえのライブ活動かもしれません。

東京に戻る日、駅ピアノでわが町の小唄を即興的に弾きました。友人のR子さんが動画を撮ってくれました。私のフェイスブック、インスタで流しておりますのでご覧くだされば嬉しいです。

新幹線に乗車する束の間、時折即興して5分くらい弾きます。自由です。そして誰も気に留めない感じのこの駅ピアノで、ぽぽろんと自分を開放してみます。いいですね。

先日はここでラジオ体操の伴奏ピアノを弾く女性がおりましたし、前回は中学生のショパン。母親が厳しい表情で眺めている、、これも一つの駅ピアノ風景なのでしょう。私は自由、、もっと自由に、、即興します。風に流れていくような、いや、風がさらってくれるような音を奏でたいものです。誰かと連弾もいいな、もちろん、それも即興で。フワッと、今日も。

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2023年1月 5日 (木)

初歌い セットリスト

故郷での新年祝賀会なる場所で演奏のチャンスをいただきました。

こんな時代になって、さまざまに思い悩む選曲。新年めでたい、めでたい、そんなムードでの選曲ということにもならず。

私が今感じることを軸に、偉大な名曲を含め、自作は「未来」

 

白い道

パッフェルベルのカノン

春の海即興曲〜七戸小唄

戦争は知らない

氷の世界

未来

上を向いて歩こう(アンコール)

 

移動も楽器セットも職員さんたちが一生懸命のサポート。このサポートがないと雪国での外部演奏は相当困難ですね。十年前、雪道運転して県内移動したことはあります。途中の景色?見えません。白い世界、ただそれだけ。ホワイトアウトの恐ろしさは経験しています。

子どもの頃に経験している雪物語は数知れず。。。

さて、明日からのホームライブに備えて、お客様を迎える部屋の準備です。こうした時間も冬の楽しみにしていきたいと思います。

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2023年1月 2日 (月)

ピエロが歩けば

2023年の最初の動画アップ

ピエロが歩けば

アメリカでの演奏を公開しました。英語タイトルはClown March 歌詞の英語訳も載せていますので、ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=TquKG80F00I

今日は降りました、一面銀世界。窓の外、真っ白です。

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2023年1月 1日 (日)

happy new year 2023

元旦の夕方から新しい雪が舞い始めました。

みなさま、あけましておめでとうございます。

今年の一人おせちは、いつもの具沢山茶碗蒸しと黒豆と巻き寿司、だし巻き卵、そしてお煮しめは短い滞在の実家では多くは作れず、友人や親戚から分けていただきました。

普段作っているものとあまり変わらないメニューのような気もしますが、いつもより丁寧に。食材を普段よりレベルアップ。そりゃあ、気分も味も違う、って当たり前ですね。黒豆煮は静岡の友人が昨年2度も送ってくれました。煮込み加減、味深さに感動したことをきっかけに、自分でも作るようになりましたが、まだまだ友人の味には近づけない。

外は時折強風、、この音を聞くと幼少期を思い出します。木造の古い家に吹き付ける風、、このままどこかに飛ばされていくのかな、と怖いながらも凍てつく外気のあの純で濁りのない漆黒の空と相舞って、私はどこか呑気で、地上のこの白い世界の中にいれば、私は守られ穏やかだとさえ感じていた。

もう戻らないだろうか、あの時間。

さて、大晦日は画廊の猫ちゃんと一緒の時間。穏やかにすぎる時間。晴れやかに進める気持ち、それを大切にその瞬間に感謝したいと思います。

どうぞ、皆様もお健やかな2023年でありますよう。

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2022年12月26日 (月)

さて、冬物語

秋は3年ぶりに、さまざまな行動が復活した2022年でした。夏から続くさまざまなこと、、もっと言えば、2022年の始まりは怒涛だらけ。

一つ一つが実現できるのだろうかと頭を悩ませながら、少しは乗り越えたかもしれない、、という気分だけを抱いて今がある。

そんな昨日、支えてくれる友人と朝の忘年会。おしゃれなカフェでのひと時でした。

対岸には多くの困難がある世界。日本においても、多くの思案、懸念が波のように襲っているようで、こんな時代になっていること、、どう受け止めていけばいいのだろうと感じている昨今。

私は私の仕事をすることでしか、先に進めない。そして音楽なり、やはり文化をもっと増やさない限りってことはある意味、義務ではなく、必然のように考えることが多くなっています。

壊しちゃいけない、無くしちゃいけない、

何かに人は心を動かされるとしたら、銃の音ではなく、心に届く音の何か。ちっぽけな空間でも人と文化を繋ぐ役割を止めないこと、、

そんなことくらいしか、弱者の演奏者には浮かばない。でも、それを広げる力は政治なのでは。でも今の政治にそんな余裕すら見えません。

冬物語としたホームライブ、、今回は新しいカバー曲に挑戦します。今頃になって中学時代にピアノで弾いて歌っていた歌の意味がようやく自分の内側にスーッと入り込み、「ようやくここまできたのね」と誰かが何処かから囁いているかのように。

それを表してみたい、自主企画の動機はいつもこれ。動かされていた自分の心が、今、誰かにつながるだろうか。そういうことを止めないで、じっと温めて、そして伝える時間を自らが作り出して、、そういう繰り返しでも、たとえ1人のお客様でも、、、

おそらく午前中は雪かきに徹し、午後は着替えて、物語に入り込めそう。

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昨日は朝の忘年会で友と楽しんだ飲み物。カフェシャンティ。

調べてみるとシャンティとは平和や寂静などという穏やかなるサンスクリット語のルーツ。それが由来かどうかはわからないけど、ホワイトクリスマスのような雰囲気。

休日の朝の会話、ご褒美時間。

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2022年12月19日 (月)

人と繋がる波動へ

自分には久々の依頼が続いており、先日はマリンバ公開レッスン。

リズムや打楽器の講座が多いなかで、やはりマリンバ専門に関しては多くを語れるけれど、多くを語ってこなかったなという思いもあります。

やってみると、どうしたものよ、、マリンバについてはまだまだ語らなくては、という姿勢も謙虚に持ち続けたい。言いたいこと、感じていること、自分がやっていることを誇示する必要はなし。

自分の中のマリンバ時計というのは、随分とゆっくりだ。遅くなったり、ゼンマイを元に戻すまではしなくとも、カチカチっとねじって回す時のあの指の圧力や、どこまで一度に回すか、などを考え考え時計が止まらない程度に進めている。

その中での気づきが2022年12月というところまでは、修理やら置く場所を変えながら時の流れを見つめつつの、歩みをしてきたのではないか、と独り言としてのつぶやき。

マリンバ時計というのは自分流で良いか、それだけもなし。人と繋がる時を刻むもの、、自分が語るための楽器なら、人への繋がりももっと深めていきたい、そんな想いが高まる12月を送っています。

昨日は市内2カ所での演奏。こちらは長年お世話になっているボーイスカウトでのクリスマス会。飾り付けはスカウトの大学生女子が2名、すっぽりとマリンバを包んでくれて、明るきマリンバも嬉しそう。小型のマリンバ、うーん、とても良い音で大活躍してくれました。

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2022年12月13日 (火)

花街の髪結

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八王子には伝統文化として根付く芸妓の街角が残ります。黒塀通りは広く知られていますが、歴史ある街として髪結の職人もいらっしゃる街。

でも、その髪結処も数は少なくなるようですから、昨日思いきって予約を取りました。水油などを用いる束髪が憧れですが、洋風のドレスにはやはりアップでまとめてもらいました。前からではよくわかりませんが、後髪が独特なセットをしてくれました。

向かった先は赤坂のANAインターコンチネンタルホテル。宴が少しずつカムバックしているようで、私もご指名いただき演奏してまいりました。

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前座のような役割で弾き歌い、新鮮ですね。誠に、、

私の後には一流の話芸、話芸。こういう場で拝見、拝聴できるのはラッキーですし、そして何よりお客さまへのサービスを考えた芸の示し方、サービスという言葉にするとちょっと違うかな、、例えばおバカなことを喋って笑いをとったとしても、それは本格的、品格一流技芸です。

そして「間」の置き方、目の動き、歩み寄り、突っぱね、とぼけ。楽しくあるための裏技が隠れていて、それを簡単に「すごい」とか言ってはいけない、むしろ一流の観客なら、ツッコミもしたくなるでしょうね。そういうお客様はいなかったけど、、

ホテルってちょっと異国風を味わえます。ただそこにいるだけで、、気分もハイになって少し違った考え、アイディアなど膨らみます。廊下が迷路のようになっていて、そこにある俳優さんがホテルマンの案内を受けながら歩いてまいりました。お声ですぐわかったのですが、こういうお部屋で会議とかするのか、インタビューなのか、、隠れ家のような空間。

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昨日は小型マリンバを使用するも、響きの良いホール。久々に深夜帰宅でいい疲れのまま眠りました。

2022年12月11日 (日)

ぬくもり

静かな緑、、

静かな朝、、

裏手の丘を歩く。

随分早くから起きていたので、朝陽がもうこんな近くまで、、

柔らかい日差し、はかなきその光も、束の間ゆえの美しさ。

なおも何処からか鳥は囀る。

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私が世に音を発信した若き日から、気にかけてくれた人があちらに向かわれてしまった、、、

丁寧に仕事をしてくれる人でした。まだまだ、これから一緒にという時間だと思っていたのですが、、

柔らかな日差しから、何かを囁いてくれたようで、、

ひとときこそ、大切な滴を小さな葉っぱに含ませながら、音の輝きをすくいとって、そして作品にする、、

教えていただいたことを宝として、、

合掌

 

 

 

 

2022年12月 5日 (月)

冬支度

11月、長い留守であったにも関わらず、植物たちは耐えてくれました。室内ばかりでは空気の流れが止まってしまうので、程よく陽を浴びれる場所に置いておりました。まだ外で待機する緑たちもおります。

冬支度の始まり。昨日は床拭き。窓拭き。結露シートを貼ってみたり。12月はプライベートパーティなどの演奏もいつになく多くあります。新曲も控えているけど、掃除は何より心を前に向かわせてくれる魔法。いや、普通のことなんでしょうけど、昨日は暖かい東京郊外、窓を全開で夕方まで過ごせましたから、掃除日和といたしました。

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土曜日はお誘いを受けた展覧会とライブへ。

その会場は、池上本門寺のすぐ近く。これまで一度も参ったことのないこの寺院を散策しました。

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江戸時代の梵鐘というのを見るのはかなり貴重なことのようです。戦火も浴びた鐘、文化財として手厚く保護されていました。

寺院では必ず梵鐘を拝みますが、鳴らされることのない梵鐘というのもそこには歴史的な理由、背景があるようですし、また時代の変化でオルゴール装置で自動的にデジタル音がなるお寺もあります。生で聴く梵鐘、、日本がこの伝統を取り戻したなら、きっと日本の風景は変化するだろうに、と無い物ねだりのようなことを考えてしまいました。

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本門寺は坂の上、広大な敷地、ここで野外ライブなどを行うことも多いようですし、いつかまた再訪したい場所。

そしてここの本殿寄りの梵鐘は年末年始に鳴り響くことでしょう。今年もあともう少し、、

大小さまざま、自身にも激動の1年であったことは間違いなく。しかし、激とは言わず、平然と何事にも穏やかに立ち向かえる心身でいたい、そういうことを教えられた1年であったと思います。

このブログを読んでくださる皆様、日々の時間をともに、温かく過ごしてまいりましょう。

感情を抑えることなかれ、、

感情に負けることなかれ、、

感情を作り出す感性を忘れることなかれ、、

新谷祥子

2022年12月 3日 (土)

わだばわになれ、、

このたび青森県褒章というものを授かりました。アメリカより帰国し、数日してその授賞式へ向かいました。

5年前に青森県文化賞を授かり、その後の活動記録の提出を求められておりましたので、まさかこのような賞へ繋がるなどとは予想もせず、文化賞受賞者の受賞後の活動報告の義務づけだと思っての提出でした。

実際、その5年間に起こったことは自分でも想定外だった内容が多く、絵本翻訳、支援学校での音楽ワークショップ、ライブ盤アルバム、アンビエントアルバム制作、美術家とのコラボレーション、ホームライブの継続、国立劇場での公演参加、髙田(伯母)の画廊の紹介、故郷でのボランティア活動、小論文発表、そして先日のアメリカ公演、緩やかながら多くの方々のサポートに恵まれ、やれることを実践できた時間、感謝ばかりです。

私は文化、教育、学術部門での受賞、授賞式はホテル青森、ここでは演奏したことのある孔雀の間、、広い!

老舗ホテルに前泊しての驚きは、、部屋の快適さ、そして朝食。他の都市で味わったことのない快適さ。なんだろう、この落ち着くホテル泊。

緊張の授賞式の後、もう訪問は最後になるかもしれないと思い、3月に閉館が決まった棟方志功記念館へ。

「わだばゴッホになる」と語った棟方は、ゴッホではなく、世界の棟方になった、とどこかで読んだ。その通り、、この記念館で毎回静かに向き合う棟方志功の「釈迦像」は世界でここしかないだろうと思える静謐美に満ちている。ああ、、なんとも残念。ゴッホ美術館はアムステルダムにあるというのに、青森の地が生んだこの芸術家の名前を冠した美術館がなくなる。

美術館というのはそこに在るだけではいけないのだろうか、いろんなイベントを提供し人の交流の活発化がなくては存続できないということだろうか。確かにそうであろうと思う。一つの経営、事業であることに違いないのだから。でも、、そこに在るだけでいい、そこに棟方志功の作品の息たるものに触れるだけでいい、とは時代遅れの発想なのだろうか。

ここには両親とも出かけた思い出の場所。父のアメリカの友人を招いての小さな旅。入院中の父がこの時だけは外出を許された。医師が父の残りわずかであろう人生に対し、やりたいことをやってください、と残酷にも寛大に父へ告げた言葉。しかし、父は、たった一度のアメリカ出張で知り合った友人夫妻を笑顔でおもてなしできた貴重な時間にもなった。それは私自身のアメリカ留学直前の小さな、しかし忘れることのできないかけがえのない時間、家族旅行でもありました。

父が友人に見せたかった場所がこの棟方志功の生への欲望、生の葛藤、息絶えるまでの魂の在り処、、、、であったことは間違いなく。

一つのケジメのように、一つの報告のように、授賞式のドレスのまま走った。

父さん、母さん、おばさん、ありがとう。私はゆっくり歩いています。

伯母のコート、母の指輪

棟方志功の写真の前で

わだばまだ何者にもならず、、

わだばわになれ、、

突き放せ、

楽ちんになれ、

狂うくらいで、

奔放に。

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2022年12月 1日 (木)

街歩き、リフレッシュ

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国際コンベンションでの大きな本番を終えての街歩き、ホッとする時間でした。なんでもない舗道とか、歴史的建造物とか、古風なカフェやジョークTシャツを売る店とか、ごっちゃな街角など、旅などまだ先のことだろうと考えていた自分には、見るものが新しく反射され、心が軽くなる散歩。

ホテルの朝食は飽きたので、どこかで食べようと出かけたものの、あの角の先にあるよ、と言われてもそれは遠い遠い先。でっかいアメリカを再認識。

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アメリカの歴史と新しさをミックスしたような街、インディアナポリス。

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ドライな秋風、11月中旬の空。この街は初めてではないけれど、不思議なもので以前は気持ちの余裕などない旅をしていたのだなと、、

今なら、静かに歩き、人々を観察し、慌てて何処かへという時間にも追われていない、、以前より英語力はちょいアップ。旅はやはりいいものですね。

2022年11月27日 (日)

フライト変更にも平常心で。

フライト時間変更はこのコロナ禍では当然だと思った方が良いと言われたけど、こんなに何度も変更連絡が来るとは、、、

そのたびに手荷物検査、かなり厳しいチェックでした。

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国際線でシアトルから乗り継ぐ際、ゲートを間違えて走った、走った、、、。

移動手段のメインが飛行機のアメリカは、5時台から多くの人が行き交います。空港は好きな場所、ゆっくりコーヒーを飲むのも楽しい場所、のはずがミネアポリスへ向かう便に遅れないようにと、朝からダッシュ。電車じゃあるまいし、、笑

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息子の卒業した大学を一度も訪問できていなかった。コロナ禍であったし、家族が巡るキャンパスツアーというものに一度も参加はできていなかった。もともとそういう余裕もないだろうと(時間もお金も)思っていたけど、この演奏のチャンスがあったことで、思わぬギフト時間、ゆっくり歩きました。

建築に関心があるから、古きも新しきも、存分楽しみ、そして息子のガイドツアーはなかなかユニークで、ふむ、ふむ、苦労したんだなと思わせる詳しいガイド付き。笑

マンモス大学のほんの一部だけを見て回っただけですが、冬に向かうキャンパスの緊張感さえいいなと思える、見事な建造物にうっとり。

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やはり、アメリカの大学は諸設備、建築の歴史、システム構造、ここぞという場所は図書館に表れているように思います。

雰囲気に圧倒されます。螺旋階段が美術作品のよう。

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11月に一つ歳を重ねた私は、誕生日を息子の祖父母、叔父夫婦に祝ってもらいました。

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2022年11月26日 (土)

アメリカへ まずは楽器のことから

ようやく東京自宅へ戻ってきました。

11月3日から続いていた旅。何から書いていいものやら、、、

アメリカの旅は3年ぶりに会えた息子に同行してもらい、久々の海外もそれほど負担なく行動しました。

いい時間でした。

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ミネソタ州〜オハイオ州〜インディアナ州〜ミシガン州と巡った旅。

アメリカで初めて弾き歌いをした場所はボーリンググリーン州立大学。ポピュラー音楽の資料がアメリカではダントツに多いとされる図書館も巡り、そしてウッディで古いけど、クリアで温かなサウンドの大ホールで演奏。恩師の打楽器アンサンブル曲の難解さもあって緊張はマックスでしたが、自分の弾き歌いをさせてもらえたこと、そんなチャンスが巡ってくるなんて思っていなかった自分には大きなステージとなりました。

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幸い、この大学のマリンバワンも優れた音質で、弾きやすいのなんの、、

乾燥した空気の中に木の一つ一つが共鳴フルパワーの楽器。よく扱われている様子です。大学の楽器はこうしてケアされるべきが本来の姿。

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アンサンブルの仲間とのことはまた別ブログで。

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こちらのマリンバワンは新品のこれまた最高峰とも言えるレベルを用意していただきました。出番の大ホールに時間になると運ばれてくるのですが、なかなか到着しないためヤキモキしていたら、、きました。この楽器のローズウッドは独特な響きでした。まだ新しいから、という理由ではなしに、おそらく製法なのでしょう。バッソブラーヴォ式の共鳴パイプの音を拾う容量が今までのものより深いという印象です。柔らかいタッチでもすくっと拾ってくれるような感触。木が固くてもパイプがフォローするというか

最初はやはり楽器の話になりますが、、この旅の充実を少しずつ忘備録として残していきたいと思います。

 

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