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2016年11月 4日 (金)

心地よい重さ

全てが素晴らしい舞台でした。

林英哲「風の宴」、圧巻です。
感じたことはたくさん。
でも今回はこれを書きます。

ゲスト出演された高田みどりさんの新曲「永遠の階梯」はそのタイトルから多くを想像できました。登場の瞬間から普通なら音楽より奏者の存在がぐっと近づくことが多いなか、不思議なことにすーっと奏者の自我のようなものは消えている。
理想とはいえ、混在する偏りがちな音の聴き方を打ち消して登場できる女性打楽器奏者を私は他に知らない。
開始の英哲さんの音は、英哲さんの演出するまたは作曲される音の成り立ちと全く違いました。音の佇む美、多くを語る必要のない音。
そこには聴く人に少しばかり忍耐も必要とされる要素がたくさん盛り込まれていたように思います。


つまり、観客は能動的にそこへ向わなくては見えてこないようなもの、問いをみつけたらどんどん近づいてください、という提示があったような音楽だったように思います。
生意気な意見かもしれません。こちらに働きかけてくれるものだけを待つという音楽の聴き方では成立しないものがあることを知らされます。
即刻目や耳を楽しませてくれるもの、そういう打楽器音楽から距離を置いて一瞬一瞬が作られているような〜心地よい重さ〜に対面した気分でした。

「歌うことをみつけたアナタを応援します。」
「音は思考です。」
「最先端を感じ、それを受け入れる姿勢を忘れてはいけない。」
これまでみどりさんと会話するたびに、与えられてきた言葉。
もっともーっとあるけど、それは心の内側で育てます。

英哲さんとみどりさん、盟友であることは間違いなしだけど、この日、私にはお二人が打楽器界のイザナギ、イザナミに映りました。
お二人と仕事をともにさせていただけたことにも感謝溢れる一日でした。

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