10年目の3月11日
昨日は東日本大震災から10年目の3月11日。
穏やかだった東京郊外の午後。
梅の花が蕾を広げて、柔らかなピンクをゆっくりと咲かす。
こんな生命の大きなエネルギー期に、人の体も春の呼応に戸惑う。
ライブ前の体調管理が難しい。
横になって、本と楽譜を代わる代わる読んでいる。そのまま寝落ちもするけど、体の声が一番騒がしい季節なので、あまり熟睡もしていない。
頭だけが冴えて思い巡らすことばかり、、、
またこの本を繰り返す。涙なしには読めないけれど、耳に、皮膚に、臭覚に働きかけてくる。
この行間にも、想像という誰でもが内包する能力を、試してみよ、と言われているような気持ちになる。
ライブ前なんだけど、今朝も読んでしまう。
祈ることしかできないけれど、海に山に鎮まった命にむきあうために、こういう文学が人間を助けることもあるんじゃないかな、
文学が人を導く、これは正しいことだろうと思う。いや、導くことのできる素晴らしい文学が存在するということかな。
そんな一冊。
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