影の音
呼吸したいのは、楽器も同じこと。
プチ旅に出かけたバラフォンです。
先日から思わぬ展開となり、音響のプロが音を録ってくれました。
例年より早い今年の梅雨の始まりを予感させる日でしたので、楽器の音にも影響はありましたが、それでも屋外に運び出された楽器はにわかに表情を変化させます。
でも、関わる人の呼吸が追いつかなくては、つまりは嬉々として楽器を鳴らそうだなんて思う人間に対し、まだまだ自然も楽器も簡単に応答はしてくれません。
当たり前のことを知らされただけです。
バラフォンは西アフリカルーツを持つ楽器ですが、伝統的な節回しには5音と7音の周期を使います。音律を意識して打つ方法を使うと、そのうねりに乗ってリズムを打ちたくなってしまいます。でもリズム以前の「音」の成分がまず体に知るべき要素だと気づくまで、楽器と出会ってから長い時間がかかりました。
リズムを打つ楽しさはあっても、そのことより先に、隣り合う音と音(音律)の関係性。精神(気持ち)と音の関係性。環境(空間)と音の関係性、、少し気づいてはみたけど、それをどのように表していくのか、いや、表すという言葉さえおこがましいような気もします。今はまだどのように受け取るか、という段階なのだろうと思います。
ようやく一歩の自分と楽器。
でもね、、歌っちゃう歌っちゃう、、フラフラっと声も出てしまう瞬間があります。自然に、、嬉しい。