ジョニ ミッチェルの朝
動き始めた次へのジャンプ。いや、飛ぶほどでもないけど、そんな気分で行きたい朝。歌詞を読んでいる朝。
そういえば、、と、、ジョニ ミッチェルのWoodstockを聴いている。美しい高音をさりげなく奏でるジョニのハイヴォイス。
私は1994年の奈良東大寺で行われたロックフェスティバルの舞台。生のジョニの歌声を聴きながらジョニのずっと後方でこの偉大なソングライターを聴いていた。ここにいるんだ、そして歌っているジョニミッチェル、生の響きに現を知った瞬間さえ思い出す。
ダークな紺色のパンツスーツとギターを持って歩く、決して周囲に媚びないその女性の歌手の背中の大きさ。大河のような歌のスケール。歌詞は長い。そして英語の中にも秘められたパッションや時にアイロニーがミステリアスな響きで流れていく。
途中からジョニの歌声は遠くに離れて、自分はどこか別世界に彷徨っている。旋律だけでも追うことが難しいけど、子守唄のようにも響くこのwoodstockを聞くと、ふと、マリンバという楽器ではなぜ美しいロールを持続しにくいんだ、、なぜなんだと、現実的な自身の演奏のことにまでも。
全く異なるアプローチ、届くはずもないこうした何か別天地の品位というか。いや、でも、きっと手繰り寄せたいと思える、でもそうではないと知る葛藤。隣り合った何かへの糸口に狼狽える自分。
それでも心地良い朝だ。今日の予定をどうしようかと迷っているくらいに、、、
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