発見まだまだ。
マレットリペアの話。マイナートークです。
ずっと毛糸巻きばかりに専念しておりましたが、、秋に予定しているアンサンブル曲のために、綿、麻、絹、の見直しをしています。
知人の服飾作家さんから購入してからずっと引き出しに眠ったまま。糸も新鮮なうちがいいと言われていますが、木板を打つ糸はどうしたって消耗するわけですから、糸が弱くなったらまたリペアをするだけ。好きな作業だから苦にならず。
毛糸とはちょっと違うコツもあるので、気づいたことを忘備録。誰かのお役にたつなら嬉しいので、記録します。
新谷の自己流巻きかたで気づいたこと!
1、糸は立ったり、寝たりする。
まず、マレットを巻く際の隙間問題というのがあります。機械で巻くのではなく手作業なので、計算された緻密さには程遠く、何度も解きながら指で糸を押し込むように均しながら巻いていきますが、その時にわかってくるのが「糸」は立ったり寝たりするっていうこと。糸はヨレる。その際の状態のことです。糸はなるべくマレットに沿って寝かせながら巻いていく。そうしないと糸の重なりが厚くなって凸凹が生じる。細い糸だから些細な気づきですが、触っているとわかってきますね。これは糸と糸に隙間を作らないために重要な作業だと感じます。
2、糸は吸い付く
マレットを巻く芯は良質のラバーを使っているものに巻くのが良いかと思います。硬いゴムよりある程度の弾力あるものの上に巻いていくと、滑らず糸を吸い込ませてくれる、まあ、それは基礎巻き最初の部分ですが。しかし、糸が重なってくるとゴムからの吸盤的要素はなくなるため、指で押すように巻いていくことは必要です。
3、糸を2重にして巻くより、どんなに細い糸でも2本束ねて巻くのではなく1本が繊細に仕上がる。当然といえば当然ですが、配色を楽しむために毛糸では極細を2重にして巻くことがあります。でも綿糸はそうはいかない。分厚さが増してしまいますね。
さてさて、手作業リペアに関しては、細かなことはもっとたくさんあるのですが、自分は完璧主義ではないし、綺麗に上手には巻けない。かなり雑であるかもしれない。でも、いつの日かその「ぐっ!」とくるであろう「良き加減」を知るために、ただそのためだけに自分でリペアすることにこだわっています。それは
1、自分の求めた音色を作りたい。
2、要求される音に近づくものを作りたい。
既製品ブランドさんには申し訳ないけど、買って気に入ったマレットがないゆえに、自分でリペアしているというのが本音です。
送られてきた時に、同封されていたメモの紙の裏側が服飾作家さんらしく、素敵な布地模様のペーパーでしたので、それを活かしてラベルを作りました。
心は久々のアサンブル曲へ向かっています。
リペアの近況にすぎないブログでしたが、お読みくださりありがとうございます。Shoko Araya