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2022年12月の投稿

2022年12月26日 (月)

さて、冬物語

秋は3年ぶりに、さまざまな行動が復活した2022年でした。夏から続くさまざまなこと、、もっと言えば、2022年の始まりは怒涛だらけ。

一つ一つが実現できるのだろうかと頭を悩ませながら、少しは乗り越えたかもしれない、、という気分だけを抱いて今がある。

そんな昨日、支えてくれる友人と朝の忘年会。おしゃれなカフェでのひと時でした。

対岸には多くの困難がある世界。日本においても、多くの思案、懸念が波のように襲っているようで、こんな時代になっていること、、どう受け止めていけばいいのだろうと感じている昨今。

私は私の仕事をすることでしか、先に進めない。そして音楽なり、やはり文化をもっと増やさない限りってことはある意味、義務ではなく、必然のように考えることが多くなっています。

壊しちゃいけない、無くしちゃいけない、

何かに人は心を動かされるとしたら、銃の音ではなく、心に届く音の何か。ちっぽけな空間でも人と文化を繋ぐ役割を止めないこと、、

そんなことくらいしか、弱者の演奏者には浮かばない。でも、それを広げる力は政治なのでは。でも今の政治にそんな余裕すら見えません。

冬物語としたホームライブ、、今回は新しいカバー曲に挑戦します。今頃になって中学時代にピアノで弾いて歌っていた歌の意味がようやく自分の内側にスーッと入り込み、「ようやくここまできたのね」と誰かが何処かから囁いているかのように。

それを表してみたい、自主企画の動機はいつもこれ。動かされていた自分の心が、今、誰かにつながるだろうか。そういうことを止めないで、じっと温めて、そして伝える時間を自らが作り出して、、そういう繰り返しでも、たとえ1人のお客様でも、、、

おそらく午前中は雪かきに徹し、午後は着替えて、物語に入り込めそう。

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昨日は朝の忘年会で友と楽しんだ飲み物。カフェシャンティ。

調べてみるとシャンティとは平和や寂静などという穏やかなるサンスクリット語のルーツ。それが由来かどうかはわからないけど、ホワイトクリスマスのような雰囲気。

休日の朝の会話、ご褒美時間。

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2022年12月19日 (月)

人と繋がる波動へ

自分には久々の依頼が続いており、先日はマリンバ公開レッスン。

リズムや打楽器の講座が多いなかで、やはりマリンバ専門に関しては多くを語れるけれど、多くを語ってこなかったなという思いもあります。

やってみると、どうしたものよ、、マリンバについてはまだまだ語らなくては、という姿勢も謙虚に持ち続けたい。言いたいこと、感じていること、自分がやっていることを誇示する必要はなし。

自分の中のマリンバ時計というのは、随分とゆっくりだ。遅くなったり、ゼンマイを元に戻すまではしなくとも、カチカチっとねじって回す時のあの指の圧力や、どこまで一度に回すか、などを考え考え時計が止まらない程度に進めている。

その中での気づきが2022年12月というところまでは、修理やら置く場所を変えながら時の流れを見つめつつの、歩みをしてきたのではないか、と独り言としてのつぶやき。

マリンバ時計というのは自分流で良いか、それだけもなし。人と繋がる時を刻むもの、、自分が語るための楽器なら、人への繋がりももっと深めていきたい、そんな想いが高まる12月を送っています。

昨日は市内2カ所での演奏。こちらは長年お世話になっているボーイスカウトでのクリスマス会。飾り付けはスカウトの大学生女子が2名、すっぽりとマリンバを包んでくれて、明るきマリンバも嬉しそう。小型のマリンバ、うーん、とても良い音で大活躍してくれました。

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2022年12月13日 (火)

花街の髪結

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八王子には伝統文化として根付く芸妓の街角が残ります。黒塀通りは広く知られていますが、歴史ある街として髪結の職人もいらっしゃる街。

でも、その髪結処も数は少なくなるようですから、昨日思いきって予約を取りました。水油などを用いる束髪が憧れですが、洋風のドレスにはやはりアップでまとめてもらいました。前からではよくわかりませんが、後髪が独特なセットをしてくれました。

向かった先は赤坂のANAインターコンチネンタルホテル。宴が少しずつカムバックしているようで、私もご指名いただき演奏してまいりました。

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前座のような役割で弾き歌い、新鮮ですね。誠に、、

私の後には一流の話芸、話芸。こういう場で拝見、拝聴できるのはラッキーですし、そして何よりお客さまへのサービスを考えた芸の示し方、サービスという言葉にするとちょっと違うかな、、例えばおバカなことを喋って笑いをとったとしても、それは本格的、品格一流技芸です。

そして「間」の置き方、目の動き、歩み寄り、突っぱね、とぼけ。楽しくあるための裏技が隠れていて、それを簡単に「すごい」とか言ってはいけない、むしろ一流の観客なら、ツッコミもしたくなるでしょうね。そういうお客様はいなかったけど、、

ホテルってちょっと異国風を味わえます。ただそこにいるだけで、、気分もハイになって少し違った考え、アイディアなど膨らみます。廊下が迷路のようになっていて、そこにある俳優さんがホテルマンの案内を受けながら歩いてまいりました。お声ですぐわかったのですが、こういうお部屋で会議とかするのか、インタビューなのか、、隠れ家のような空間。

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昨日は小型マリンバを使用するも、響きの良いホール。久々に深夜帰宅でいい疲れのまま眠りました。

2022年12月11日 (日)

ぬくもり

静かな緑、、

静かな朝、、

裏手の丘を歩く。

随分早くから起きていたので、朝陽がもうこんな近くまで、、

柔らかい日差し、はかなきその光も、束の間ゆえの美しさ。

なおも何処からか鳥は囀る。

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私が世に音を発信した若き日から、気にかけてくれた人があちらに向かわれてしまった、、、

丁寧に仕事をしてくれる人でした。まだまだ、これから一緒にという時間だと思っていたのですが、、

柔らかな日差しから、何かを囁いてくれたようで、、

ひとときこそ、大切な滴を小さな葉っぱに含ませながら、音の輝きをすくいとって、そして作品にする、、

教えていただいたことを宝として、、

合掌

 

 

 

 

2022年12月 5日 (月)

冬支度

11月、長い留守であったにも関わらず、植物たちは耐えてくれました。室内ばかりでは空気の流れが止まってしまうので、程よく陽を浴びれる場所に置いておりました。まだ外で待機する緑たちもおります。

冬支度の始まり。昨日は床拭き。窓拭き。結露シートを貼ってみたり。12月はプライベートパーティなどの演奏もいつになく多くあります。新曲も控えているけど、掃除は何より心を前に向かわせてくれる魔法。いや、普通のことなんでしょうけど、昨日は暖かい東京郊外、窓を全開で夕方まで過ごせましたから、掃除日和といたしました。

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土曜日はお誘いを受けた展覧会とライブへ。

その会場は、池上本門寺のすぐ近く。これまで一度も参ったことのないこの寺院を散策しました。

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江戸時代の梵鐘というのを見るのはかなり貴重なことのようです。戦火も浴びた鐘、文化財として手厚く保護されていました。

寺院では必ず梵鐘を拝みますが、鳴らされることのない梵鐘というのもそこには歴史的な理由、背景があるようですし、また時代の変化でオルゴール装置で自動的にデジタル音がなるお寺もあります。生で聴く梵鐘、、日本がこの伝統を取り戻したなら、きっと日本の風景は変化するだろうに、と無い物ねだりのようなことを考えてしまいました。

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本門寺は坂の上、広大な敷地、ここで野外ライブなどを行うことも多いようですし、いつかまた再訪したい場所。

そしてここの本殿寄りの梵鐘は年末年始に鳴り響くことでしょう。今年もあともう少し、、

大小さまざま、自身にも激動の1年であったことは間違いなく。しかし、激とは言わず、平然と何事にも穏やかに立ち向かえる心身でいたい、そういうことを教えられた1年であったと思います。

このブログを読んでくださる皆様、日々の時間をともに、温かく過ごしてまいりましょう。

感情を抑えることなかれ、、

感情に負けることなかれ、、

感情を作り出す感性を忘れることなかれ、、

新谷祥子

2022年12月 3日 (土)

わだばわになれ、、

このたび青森県褒章というものを授かりました。アメリカより帰国し、数日してその授賞式へ向かいました。

5年前に青森県文化賞を授かり、その後の活動記録の提出を求められておりましたので、まさかこのような賞へ繋がるなどとは予想もせず、文化賞受賞者の受賞後の活動報告の義務づけだと思っての提出でした。

実際、その5年間に起こったことは自分でも想定外だった内容が多く、絵本翻訳、支援学校での音楽ワークショップ、ライブ盤アルバム、アンビエントアルバム制作、美術家とのコラボレーション、ホームライブの継続、国立劇場での公演参加、髙田(伯母)の画廊の紹介、故郷でのボランティア活動、小論文発表、そして先日のアメリカ公演、緩やかながら多くの方々のサポートに恵まれ、やれることを実践できた時間、感謝ばかりです。

私は文化、教育、学術部門での受賞、授賞式はホテル青森、ここでは演奏したことのある孔雀の間、、広い!

老舗ホテルに前泊しての驚きは、、部屋の快適さ、そして朝食。他の都市で味わったことのない快適さ。なんだろう、この落ち着くホテル泊。

緊張の授賞式の後、もう訪問は最後になるかもしれないと思い、3月に閉館が決まった棟方志功記念館へ。

「わだばゴッホになる」と語った棟方は、ゴッホではなく、世界の棟方になった、とどこかで読んだ。その通り、、この記念館で毎回静かに向き合う棟方志功の「釈迦像」は世界でここしかないだろうと思える静謐美に満ちている。ああ、、なんとも残念。ゴッホ美術館はアムステルダムにあるというのに、青森の地が生んだこの芸術家の名前を冠した美術館がなくなる。

美術館というのはそこに在るだけではいけないのだろうか、いろんなイベントを提供し人の交流の活発化がなくては存続できないということだろうか。確かにそうであろうと思う。一つの経営、事業であることに違いないのだから。でも、、そこに在るだけでいい、そこに棟方志功の作品の息たるものに触れるだけでいい、とは時代遅れの発想なのだろうか。

ここには両親とも出かけた思い出の場所。父のアメリカの友人を招いての小さな旅。入院中の父がこの時だけは外出を許された。医師が父の残りわずかであろう人生に対し、やりたいことをやってください、と残酷にも寛大に父へ告げた言葉。しかし、父は、たった一度のアメリカ出張で知り合った友人夫妻を笑顔でおもてなしできた貴重な時間にもなった。それは私自身のアメリカ留学直前の小さな、しかし忘れることのできないかけがえのない時間、家族旅行でもありました。

父が友人に見せたかった場所がこの棟方志功の生への欲望、生の葛藤、息絶えるまでの魂の在り処、、、、であったことは間違いなく。

一つのケジメのように、一つの報告のように、授賞式のドレスのまま走った。

父さん、母さん、おばさん、ありがとう。私はゆっくり歩いています。

伯母のコート、母の指輪

棟方志功の写真の前で

わだばまだ何者にもならず、、

わだばわになれ、、

突き放せ、

楽ちんになれ、

狂うくらいで、

奔放に。

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2022年12月 1日 (木)

街歩き、リフレッシュ

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国際コンベンションでの大きな本番を終えての街歩き、ホッとする時間でした。なんでもない舗道とか、歴史的建造物とか、古風なカフェやジョークTシャツを売る店とか、ごっちゃな街角など、旅などまだ先のことだろうと考えていた自分には、見るものが新しく反射され、心が軽くなる散歩。

ホテルの朝食は飽きたので、どこかで食べようと出かけたものの、あの角の先にあるよ、と言われてもそれは遠い遠い先。でっかいアメリカを再認識。

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アメリカの歴史と新しさをミックスしたような街、インディアナポリス。

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ドライな秋風、11月中旬の空。この街は初めてではないけれど、不思議なもので以前は気持ちの余裕などない旅をしていたのだなと、、

今なら、静かに歩き、人々を観察し、慌てて何処かへという時間にも追われていない、、以前より英語力はちょいアップ。旅はやはりいいものですね。

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